精神科デイケアにおける認知機能リハビリテーション 思春期延べ外来患者数 措置入院・緊急措置入院の受入患者数 訪問看護延べ人数

精神医療センター

新たなる精神科医療への挑戦 ~地域での共生を目指して~

当センターは、大正15年に大阪府立中宮病院として開院し、昭和45年に自閉症やその他の児童精神科医療を必要とする子どもを治療する松心園を開設しました。平成15年には名称を「大阪府立精神医療センター」に変更し、平成19年には近畿地方で初めてとなる医療観察法専用病床を設置するなど、大阪府の精神科医療の基幹機能を担っています。とりわけ、措置入院や精神科救急医療、他の医療機関では治療が困難な重症精神障がいなどの診療領域への対応を重点的に行うとともに、児童期・思春期などの専門診療にも力を入れています。

また、平成23年3月に発生した東日本大震災では、当センターの医師や看護師延べ70人を心のケアチーム員として被災地に派遣し、被災者の皆様の心のケアに尽力しました。

近年、精神疾患の患者数が年々増え続けています。また、急増している自殺者の9割は何らかの心疾患を有しているとされています。平成23年7月、国から4大疾病に精神疾患を加え、「5大疾病」とする方針が示されました。今後、メンタルヘルスにかかわる医療や地域との連携への対策が加速していくと思われますが、当センターも精神疾患を有するが未受診の方にも早期対応、そして適切な支援を行うアウトリーチ(訪問支援)が重要と考え積極的に取り組んでいます。

精神疾患は、早い段階から治療することで、重症化の防止・回復の可能性の向上・治療法選択肢の拡大に繋がるといわれており、長い歴史の中で培ってきた経験を活かしながら、多職種のチームにより対応していくこととしています。また、社会復帰や家庭復帰をより早い時期に、より高いレベルで行えるよう、精神科リハビリテーションの内容の拡充も図ります。

当センターは、平成25年3月、アメニティに配慮した親しみのある"新病院"をオープンいたしました。新病院では、より人権に配慮しながら療養環境の向上を図ることはもとより、保護室・個室を大幅に増床し、これまで以上に重症患者や急性期患者の受け入れを行っています。また、これまで別個にあった児童期と思春期の病棟を一つの児童思春期棟として開設、シームレスで一貫した医療の提供・相談援助など、児童・思春期医療の充実を図ります。さらには、薬物性精神障害を有する患者向けの専門外来を設置するとともに、修正型電気けいれん療法なども新たに導入しています。

「治療を受けてよかった」と心からそう思っていただける「質の高い医療」を提供することで、日本の精神科医療をリードする病院を目指します。

全体指標

100床当たりの常勤医師数

 
年度医師数
24年度5.0人
23年度4.8人
22年度5.2人

(当センターでは)
措置入院や精神科救急医療、他の医療機関では治療が困難な重症精神障がいなどの診療領域への対応を重点的に行い、また、児童期・思春期などの専門診療を行う病院として、高度専門医療を提供しています。

(参考値)
精神科の公立病院の平均値 4.0人/100床
(公営企業年鑑 平成22年度版)

紹介率・逆紹介率

年度 紹介率 逆紹介率
24年度 50.3% 38.8%
23年度 50.8% 32.8%
22年度 45.8% 34.0%

(当センターでは)
地域の病院・診療所など医療機関だけでなく、保健所や福祉施設・NPO・ボランティアなどの関係機関との連携を進めています。25年度から患者が地域で安心して暮らせるよう支援するため、院内に地域医療推進センターを設け、地域で適切に医療や介護・福祉サービスにつなげていきます。

(参考値)
地域の医療機関から重症患者を受け入れる「地域医療支援病院」においては、(1)紹介率80%以上、(2)紹介率60%以上、かつ逆紹介率30%以上、(3)紹介率40%以上、かつ逆紹介率60%以上のいずれかを満たすことが条件となります。

転倒・転落率

年度転倒・転落率
24年度1.7‰
23年度2.4‰
22年度2.2‰

(当センターでは)
向精神薬の副作用として、運動能力が低下することがあり、日常生活技能訓練などのリハビリプログラムや作業療法士による転倒予防運動などを実施しています。また、高齢者病棟では、病室をクッション性の高い床材に改修し、たとえ転倒しても大きなケガにならないように努めています。

(参考値)
日本病院会30病院平均値 2.53‰
(平成23年10月~平成24年3月)

‰:パーミル (千分率)千分の1の割合を示します。

看護実習生の受入件数

年度学生数校数
24年度765人15校
23年度690人14校
22年度669人13校

(当センターでは)
精神看護の実習では、心を病み入院している方を対象とした看護を学ぶことを目的とし、対象理解や関係性の構築、看護の基礎となるコミュニケーション技術の学習などを行います。当センターは精神科分野の高度専門医療機関として、多くの看護学生の実習を受け入れると共に、博士前期課程の精神科専門看護師コースの実習、および日本精神科看護技術協会から精神科認定看護師の実習を受け入れ、精神看護学分野の人材育成に尽力しています。

(参考値)
精神看護学実習を受け入れた精神科病院の受け入れ校数

校数割合
1校70.0%
2校16.4%
3校以上1.3%
出典: 社団法人日本精神科看護技術協会
「精神看護学に関する平成17年度調査」

ケースワーカーの医療相談件数 

年度相談件数うち、電話分
24年度9,169件1,573件
23年度7,295件1,319件
22年度7,646件1,550件

(当センターでは)
医療相談室では、ソーシャルワーカーが患者や家族の様々な日常生活での相談を受けています。また、かかりつけの患者でなくても、「受診をしたいがどうしたらいいか。」「入院を考えている。」「福祉サービスを利用したい。」など、多岐に渡る相談を電話でも受け、患者や家族の不安を軽減し、治療を受けやすくするようサポートします。

患者満足度調査 

年度 入院 外来
24年度 65.1% 70.7%
23年度 64.6% 77.5%
22年度 56.1% 76.9%

(当センターでは)
患者サービス向上のため、患者・職員からの意見、要望を反映させるとともに、「病院の言葉をわかりやすくするヒント集」を作成し、患者さんに医療用語をわかりやすく説明できるように努めています。また、「ふれあい動物園」や、病棟毎に「夏祭り」などのイベントを開催しています。新病院オープンにより25年度は、療養環境を飛躍的に向上できたと考えています。

(参考値)
日本病院会30病院平均値 88.0%(入院)
82.0%(外来)(平成23年度)


目次
全体指標
1ページ: 精神科デイケアにおける認知機能リハビリテーション
2ページ: 思春期延べ外来患者数
3ページ: 措置入院・緊急措置入院の受入患者数
4ページ: 訪問看護延べ人数
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精神医療センター1

こころの病をもつ人の自立生活技能を改善するために、新しい精神科リハビリテーションを試みています

精神科デイケアにおける認知機能リハビリテーション

指標の概要

精神科デイケアはこころの病をもつ人の地域生活を支えるために、昼間一定時間通所し、自立生活技能を高めることを目的としたリハビリテーションプログラムを提供する場です。現在全国に約1,470か所、大阪には80か所以上の精神科デイケアが認可されていますが、当センターでは平成6年に大規模精神科デイケアを開設し、早くからこころの病をもつ人の社会復帰に取り組むとともに、毎年多くの人を受け入れています。さらに近年は全国に先駆けて、認知機能リハビリテーションなどの新しい精神科リハビリテーションプログラムも導入し、精神科デイケアの質の向上を図っています。

指標

指標のレベル・ベンチマーク

記憶力や注意・集中力などの認知機能の低下は、精神疾患をもつ多くの人に認められ、それが日常生活上の困難を引き起こすひとつの要因であることも明らかになってきました。そのため、社会復帰を目指す上で認知機能の改善は重要な治療目標になりますが、これまで当センターのデイケアで認知機能リハビリテーションを受けた人は、認知機能の向上に加えて、作業能力などにも有意な改善が認められています。

病院の強みと指標における特徴

認知機能リハビリテーションは、世界的にはその効果が認められはじめているものの、わが国でそれを実施している精神科医療機関はまだ少なく、これから普及が期待される精神科リハビリテーションの新しい手法です。当センターでは4年前から全国レベルの多施設共同研究にも参画しながら、こころの病をもつ人の社会復帰に向けた認知機能リハビリテーションの実施に力を注いでいます。

※認知機能リハビリテーション
パソコンを使った記憶力や注意力の訓練プログラム。
3ヶ月を1クールとし週2回実施しています。

指標の定義、計算方法

認知機能リハビリテーションの実施前後で、統合失調症認知機能簡易評価尺度と精神障害者社会生活評価尺度のスコアを比較

目次
全体指標
1ページ: 精神科デイケアにおける認知機能リハビリテーション
2ページ: 思春期延べ外来患者数
3ページ: 措置入院・緊急措置入院の受入患者数
4ページ: 訪問看護延べ人数
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精神医療センター2

不登校や引きこもり、発達障がいなど、児童・思春期のこころの疾患と向き合います

思春期延べ外来患者数

指標の概要

近年、不登校や引きこもり・発達障がいなど、児童・思春期の子ども達のこころのケアの問題が、クローズアップされています。また、思春期外来患者数も増加しており、その背景には、成人の外来とは独立した思春期外来の存在が、インターネットなどの情報社会の中で周知され、早期に受診に結び付くケースが多くなったことが考えられます。 当センターでは、松心園外来と、思春期外来を開設しておりましたが、平成25年3月の新病院オープンを期に、2つの外来を一体化した児童思春期外来(幼児~20歳)を開設いたしました。自閉症や発達障がい、不登校など様々なこころの問題で医療を必要とする子どもたちの治療や相談援助を行っています。

指標

指標のレベル・ベンチマーク

[子どもの心の拠点病院]とは、地域における子どもの心の診療体制を充実するために、各都道府県に整備する拠点となる医療機関のことです。子どもの心の拠点病院における児童期・思春期専門外来の延べ患者数の平均は、病院の規模・対象としている年齢の違いはありますが、平成24年度で8,331人となっています。

病院の強みと指標における特徴

当センターの児童期・思春期の専門外来は、初診から再診まで完全予約制で、児童期・思春期の専門医が十分な時間をかけて、患者個々の病状等に応じた診察を行っています。

また、児童・思春期特有の病気の理解や特殊性・対応などを学び適切なケアが提供できるよう医療スタッフ研修などを行うとともに、教育機関や子ども家庭センター等の児童福祉機関と連携を図り、ご家族の協力を得ながら、思春期の心身の成長を支援しています。

指標の定義、計算方法

・指標1:
 児童期延べ外来患者数
・指標2:
 思春期延べ外来患者数

参考値の定義、計算方法

平成24年度の子どもの心の拠点病院における児童期・思春期専門外来の延べ患者数の平均

目次
全体指標
1ページ: 精神科デイケアにおける認知機能リハビリテーション
2ページ: 思春期延べ外来患者数
3ページ: 措置入院・緊急措置入院の受入患者数
4ページ: 訪問看護延べ人数
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精神医療センター3

精神科医療の基幹機能を担う病院として、措置入院や緊急措置入院、救急搬送による入院など、重症患者や急性期患者を積極的に受け入れています

措置入院・緊急措置入院の受入患者数

指標の概要

措置入院とは、ただちに入院させなければ、精神障がいのために自身を傷つけ、または他人を害するおそれがある場合に、2人の精神保健指定医の診察結果に基づき、知事または政令市の市長が行政権限により精神科病院に入院保護させる制度です。緊急措置入院とは、緊急性を要するが夜間等で指定医2人が揃わないなど措置入院の手続きが待てない場合に、指定医1人の診断に基づき、入院保護する制度です。
当センターでは、平成3年に緊急・救急病棟を設置し、これらの措置入院や緊急措置入院の受入れ、救急患者の受入れなど重症患者や急性期患者の受入れを積極的に行っています。

指標

指標のレベル・ベンチマーク

当センターは、大阪府域の中で主に、北河内地域、中河内地域で発生した措置入院、緊急措置入院の受け入れを行っています。府域全域で発生した措置入院等に対する当センターが占める受入率は、平成24年度で、措置入院が15.8%、緊急措置入院で19.8%となっています。(大阪府域で措置入院を受け入れている病院は42か所、緊急措置入院を受け入れている病院は18か所です。)

病院の強みと指標における特徴

新病院では、保護室を52床から69床、個室を22床から112床へと大幅に増やすとともに、マンパワーの増強を図り、重症患者や急性期患者をこれまで以上に積極的に受け入れ、精神科医療の基幹機能を担う病院としての役割を果たします。

指標の定義、計算方法

・指標1:
 措置入院受入患者数
・指標2:
 緊急措置入院受入患者数

 
参考値の定義、計算方法

・参考1:
 府域全域措置入院発生件数
・参考2:
 府域全域緊急措置入院発生
 件数
・参考3:
 措置入院府内ウエート
・参考4:
 緊急措置入院府内ウエート

目次
全体指標
1ページ: 精神科デイケアにおける認知機能リハビリテーション
2ページ: 思春期延べ外来患者数
3ページ: 措置入院・緊急措置入院の受入患者数
4ページ: 訪問看護延べ人数
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精神医療センター4

地域生活を支える精神科訪問看護

訪問看護延べ人数

指標の概要

平成15年に厚生労働省から「精神科医療は入院中心から地域中心へ」という地域移行を進める方針が示され、あわせて実施された精神科における退院促進支援事業の充実とも相まって、地域での精神科サービスの需要は高まってきています。 当センターでは、退院患者を中心に、精神の病気を有する患者が、地域で自分らしく安定した生活を送られるよう、平成13年に在宅医療室を設置し、看護師・ケースワーカーなど多職種チームで精神科訪問看護を行っています。また、患者の生活に密着した訪問看護を実施することにより、再入院の防止や、たとえ入院しても短期間で地域生活に復帰できるよう努めています。

指標

指標のレベル・ベンチマーク

わが国の精神保健福祉資料(630調査)によると、平成23年6月の1ヶ月間の精神科訪問看護の延べ利用者数は、全国で46,267人、1施設あたり平均58人となっています。当センターの同月の延べ利用者数は、400人で全国平均を大きく上回り、また、年間の延べ人数の推移も、これを大きく上回るレベルにあります。

病院の強みと指標における特徴

 当センターにおける訪問看護利用者数・訪問看護延べ人数は、平成13年の在宅医療室設置時から毎年増加しております。

多職種のスタッフが協働し、患者の生活に密着した訪問システムは、症状の悪化を防止し地域生活を安定させる効果があります。できるだけ多くの方に利用され、必要な時に必要なサービスを提供できるよう、訪問職員の体制を整えています。

今後も、地域支援センターや作業所など関係機関との連携にも努め、患者のニーズに即応したサービスで地域生活をサポートしていきます。

指標の定義、計算方法

訪問看護実施延べ人数 

参考値の定義、計算方法

平成23年6月の1ヶ月間の精神科訪問看護の延べ利用者数(全国平均)×12

目次
全体指標
1ページ: 精神科デイケアにおける認知機能リハビリテーション
2ページ: 思春期延べ外来患者数
3ページ: 措置入院・緊急措置入院の受入患者数
4ページ: 訪問看護延べ人数
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