※説明文のマーカーをしている用語にマウスカーソルを合わせると、解説が表示されます。
高度救命救急センターでは、TCU(救急診療科の集中治療室)やSCU(脳卒中集中治療室)、CCU(心疾患集中治療室)などの専門的な救命救急センターの機能を担っています。
脳疾患、心疾患、交通外傷などはもちろん、最重症合併症妊産婦の方や、広範囲熱傷、四肢切断、急性中毒などの特殊疾患の患者さん、さらには精神科救急での身体合併症などの重症な患者さんを24時間体制で受け入れています。
また、世界で初めて導入したハイブリッド ERにより、診断と治療を迅速に行っています。
府内唯一の基幹災害医療センターとして、大規模な災害発生時には、単に被災者の受入れや初期治療を行うだけではなく、府内の災害拠点病院間の調整や、消防機関等と連携して、現場への迅速な医療班の派遣、患者搬送、大量患者の受け入れ等の災害医療活動を行います。また、大阪府災害医療コントロールセンターとして必要な情報を集約し、患者さんの搬送調整やDMAT活動の指揮を執ります。
さらに、万が一の大規模災害に備え、食糧や医療資材の備蓄をはじめ、政府や近隣の都道府県等との協働による年2回の災害訓練、研修などを行っています。
大阪急性期・総合医療センターは36診療科が連携し、急性期から回復期まで、あらゆる疾患に対する医療を提供しています。がん診療においてもその総合力を生かした質の高い医療に取り組み、「地域がん診療連携拠点病院」の国指定を受けています。拠点病院の役割は、専門的ながん医療の提供、地域のがん医療連携体制の構築、情報提供や相談支援の実施などです。地域の医療機関と緊密な連携を図り、身体だけでなく心理面等も幅広く考慮しながら、患者さんが必要な支援を継続して受けられるよう努めています。
併せて、がん相談支援センターでは緩和ケアセンターと共同し、がんと診断された時から患者さんやご家族の気持ちに寄り添った相談体制をとっています。
また、地域周産期母子医療センターとして地域の周産期医療の中核を担うとともに、大阪府市共同 住吉母子医療センターを整備し、新設したMFICU(母体胎児集中治療管理室)と高度救命救急センターとの連携によって、ハイリスク症例により適切に対応することが可能となりました。救急診療科をはじめとした様々な診療科と協力しながら、合併症を有する母体の救命を念頭に対応するとともに、がん治療をはじめ、内視鏡手術、骨盤底再建手術など、婦人科疾患に対する幅広い医療を提供しています。
障がい者医療部門は、身体障がいを有する方や、知的障がい等のためにコミュニケーションが取れない心身障がいの方が、事故や他の疾病を突然に併発して診療を要する状態になった時に、かかりつけ医等での診療が難しい場合に利用いただく専用の外来です。
主に整形外科、神経内科、小児科、リハビリテーション科の専門医が症状に応じて対応しています。また、障がい者歯科も備え、障がいがあるために歯科治療が難しい方の治療も行っています。
リハビリテーション部門は、医療と福祉を連携しながら、さまざまなリハビリ治療に取り組んでいます。
病気や事故で、救急車で運ばれて入院された重症の患者さんや、各科での初期治療が終わった後に手足の不自由などが残った患者さん等に対して、元の生活に戻られるように、急性期のできるだけ早期から回復期まで一貫した集中的なリハビリ治療を行っています。
また、がん患者さんに対しても術前からリハビリを開始し、化学・放射線療法中や緩和期においてもできるだけ日常生活機能や生活の質を維持するべくリハビリ治療を継続します。
府内唯一の難病医療拠点病院として、神経内科において、神経変性疾患、免疫性神経疾患などの難病医療に幅広く対応しています。
また、大阪急性期・総合医療センターが運営する難病医療情報センターでは、府民の難病に関する療養相談に応じるとともに、地域の保健所・保健(福祉)センターと協力して、難病患者さんの療養環境の向上に努めています。