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大阪国際がんセンターのがん医療は、先進的で高度な医療の実践に取り組み、新たな診断法・治療法の研究開発、臨床実用化にも取り組んでいます。5年相対生存率は69%に達し、がん医療の基幹病院として全国有数の治療成績をあげています。
- 1. 内科系部門
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内視鏡治療、ラジオ波治療、光線力学的治療、化学療法など、がんの進行度と患者さんの体力に応じて治療選択がなされ、優れた治療成績をあげています。
- 2. 外科系部門
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低侵襲の鏡視下手術やロボット支援手術なども積極的に実施し、入院期間の短縮や早期の社会復帰が図られています。
- 3. 放射線治療
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強度変調放射線治療(IMRT)に加え、さらに高度な容積強度変調回転照射治療(VMAT)も導入済みで、がん治療効果が著しく改善しています。
- 4. 難治性・進行性・希少がんについて
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すでに多くの症例の診療実績を積んでいますが、さらに手術、化学療法、放射線治療などを組み合わせた集学的治療や患者さんに最適な治療(個別化治療)に取り組み、その成績向上を示しています。
- 5. 循環器部門
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がん診療に関連した多岐にわたる循環器病合併症の専門的集学的治療も実践しています。
- 6. その他
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都道府県がん診療連携拠点病院として、大阪府全体のがん診療連携の推進や緩和ケアの充実・強化に取り組んでいます。


大阪国際がんセンターの研究所では、病院の診療科と連携した新しいがん診断法や治療法の開発を目指すとともに、将来の臨床応用に繋がる基礎研究も行なっています。現在利用されている有効ながん治療戦略も、過去の基礎研究の成果に根差したものが多く、基礎研究の重要性をアピールしながら、研究所では、特に「オリジナル」を念頭に研究を行っています。
現在、6部門で活動を行っており、がんの診断に利用できる新たな糖鎖バイオマーカーの探索、センター研究所独自のヒトがん細胞を3次元培養する技術を用いたがんの解析と治療法の開発、および細胞が死ぬメカニズムの解析とそれを通したがん治療法の開発、がん免疫を利用した新たな治療法の開発などを強力に押し進めています。個々の患者さんに最適な治療ができるよう新しい医療技術開発も行い、個別化医療(オーダーメイド医療)の実現に向けた取り組みも行なっています。
研究所はこうした分野でオリジナリティの高い研究を世界に向けて発信し、がん征圧に向け邁進しております。
大阪国際がんセンター(旧称:大阪府立成人病センター)は、大阪府成人病予防行政の一環として、昭和34年9月にがんを含む成人病の予防、早期発見およびこれらの調査、研究等を行い、府内における成人病に関する医療水準の向上を図るための中核施設として設置されました。平成29年3月に大阪府立成人病センターが大阪国際がんセンターと名称を改め新築移転した契機に、大阪府立成人病センターがん予防情報センターは大阪国際がんセンターがん対策センターに改称しました。
がん対策センターは、昭和37年から継続しているがん登録を基盤に、根拠に基づくがん対策の立案および進捗管理で大阪府と協働することに加え、病院、研究所とともに大阪国際がんセンターを構成する三本柱のひとつとして、理念の実践に取り組んでいます。
大阪府のがん情報については、大阪国際がんセンターがん対策センターホームページをご覧ください。
